◎「少にしてして学べば、壮にして為すあり」=今日の格言(27)

◎「少にしてして学べば、壮にして為すあり」

ー江戸後期の儒学者 佐藤一斎ー

 江戸後期の儒学者・佐藤一斎は幕府の昌平黄の教授を務め、その門下から渡辺崋山、佐久間象山ら数多くのすぐれた人材を輩出「イラスト 無料 ...」の画像検索結果させた人。この言葉はその主著「言志四録」にあり、さらに「壮にして学べば、老いて衰えず。老いて学べば、死して朽ちず」と続く。すなわち、少年のときによく学べば壮年となって後仕事として立派に実を結ぶ。また、壮年のときによく学べば、老年となっても気力は衰えず、はつらつとした精神を持って仕事に当たることができる。さらに老年となってもなお学べば、充実した生涯を終えることができ、死後に名を残すことにもなる、というのである。

精神が柔軟で、吸収力のある若いときにさまざまなことを学べば、人生は必ず実り豊かなものにになろう。家庭教育しかり、学校教育しかりである。しかし、学問や教育は必ずしも学校を卒業することをもって終わるものではない。学問や教育は、ある意味で一生続くものであり、それぞれの人生の節目節目で、重要な役目を持っているのである。とりわけ、昨今は「生涯教育」が盛んに取りざたされている。これは、いわゆる老人の“ボケ”の問題と深いかかわりがあるように思われる。年老いることによって、肉体が若いころのような活力を失っていくのはいたしかたないこととして、精神まで若さを失うことはないのである。

人間の精神の若さや活力は、おそらく不断に学ぶという姿勢によってのみ保たれると、佐藤一斎も明言しているのである。生涯にわたる学問の重要さを説いているのである。幼年時代、少年時代、青年時代、そして成人して後も、それぞれの時期に学ぶことは多い。しかもそれぞれが、じつは連動するものであるという。若者には今学ぶことが将来につながるとして、老人にはそれが若い精神をもたらすとして、夫々に説きうる意味を持っているのである。