代表質問全文(柏崎市議会・整風会・平成26年2月定例会議)

柏崎市議会2月定例会議における、整風会の「代表質問全文」である。少々長くて恐縮だが、ご笑覧いただければ幸いである。

   [平成26年2月定例会]

整 風 会  荒 城 彦 一

  先日は市長の施政方針を拝聴いたしました。市長はその冒頭で、我が国経済に好転の兆しありとしながらも、地方は依然として厳しい状況が続いてお り、本市では、原子力発電所の運転停止の影響が各分野に及び、大きな課題だと述べています。 もう1点は、少子・高齢社会、人口減少社会を挙げ、地域の生 活機能を確保し、安全で安心して暮らせるまちづくりを進めることが重要としています。 この2つの現状認識と問題意識はそのまま私と一致しています。そこ で、今回の質問はこの2点についてお聞きしたいと思います。

それでは、最初に産業・経済の活性化と原子力発電所の再稼働についてお聞きします。

政府は先ごろ関係閣僚会議を開き、「エネルギー基本計画案」を決めました。その中で、原子力発電所の位置付けを「重要なベースロード電源」とし、原子力規制委員会が「規制基準に適合していると判断した原発」については、再稼働を進めるとしています。

私たちは3.11、福島第一原発事故から目を背けることはできません。このことは、国においても同じであります。しかしながら、その体験と教訓に学 びつつも、尚且つ、政府が再稼働への方向を決定するということは、我が国の電気エネルギーの生産を「安定供給・コスト低減・地球温暖化対策」の点から、そ して、「資源が乏しく貿易によって生きる」我が国の在り方として、産業競争力を維持し、国民生活・国民経済を守る観点からも、原発依存をゼロにすることの できない現実を踏まえているからであります。

それでは、柏崎市の場合はどうであろうか? ということであります。

長期停滞を続ける本市経済は、世間で景気好転の話題も聞かれる今日、未だ厳しい状況は一向に改善されていません。このことは、各種経済指標にも如実 に表れており、その厳しさを裏付けています。その要因は色々挙げることができますが、今回は原子力発電所の稼働停止に絞って考えてみたいと思います。

申しあげるまでもなく、原子力発電所の稼働停止は地域経済に大きなマイナスの影響を与えています。そのうちの幾つかについてですが、まず、原子力発 電所で働く人の数はピーク時(平成21年10月で9,903人)の10,000人近くから、現在は2分の一以下(平成25年4月で4,838人)に激減 (△5,065人)したままであります。例えば減少人数を5,000人としますと、本市の人口比で5.6%、生産年齢比で9.5%であります。平均月給 40万円としますと、1か月で20億円、年間240億円になります。これはそのまま「市内総生産の減少」であり、活力の減退であります。そのことが産業経 済に与える影響は各方面で誠に甚大であります。ある理髪店で話を聞きました。嘗ては毎日のように来店があった「原発関係顧客」が、近年は全くゼロ状態だと いうことであります。売上に直しますと、30%以上の減少だということであります。同じような話は飲食サービス業、印刷・物販等々数多くの業種・業態から 聞こえてきます。例えば、先に掲げた給料240億円は経済波及効果(係数)を1.5としますと360億円になります。少々荒っぽくて恐縮ですが、ザックリ と市内総生産の9%~10%になります。つまり、これだけのお金が動いていないことになります。言い換えますと、これだけの経済循環が止まっているという ことになります。これでは地域経済が元気になるわけがありません。柏崎が元気になる訳がないのであります。繰り返しますが、原子力発電所が稼働停止してい るだけで、(働く人の給与計算だけで)これだけマイナスの経済効果が出ていると申し上げたいのであります。

施政方針では「安全上重要な課題については規制委員会・東京電力に質す」としながら、「原子力発電所に大きく依存しない経済・産業構造を進める」或 いは、「国の支援を強く求める」と述べています。いま申し上げた経済の落ち込みに対して、どのような支援を求めていくのでしょうか。具体的にお答えいただ きたいと思います。そして、中・長期的な産業と柏崎のまちづくりの在り方や方向性を見出していくために「明日の柏崎づくり事業」に取り組んでいくとしてい ます。この点につきましても、具体的にどのような方策をお考えかお聞きいたします。

私はこの考え方・方向性を否定するものではありません。しかしながら今ほど申し上げた他にも、近年の一人当たり平均市民所得は10年前に比べて、 295千円、同じく給与所得は498千円減少しています。1人当たり平均でこの減少が「如何に大きいか」お解りでしょうか? このように経済の落ち込みは 著しく、市民生活を圧迫しています。加えて、先ごろ(2月28日)新潟労働局が発表した求人倍率は0.63(平成26年1月)と県内最低ラインを推移して います。このように、市民生活も産業活動も厳しく苦しい現実の中で、長いトンネルを抜け出せないでいます。これは何とかしなければいけません。このまま放 置することは断じていけません。市政を預かる責任において手を打たねばならないことを強く求めておきたいと思います。やはり「再稼働」が必要でしょう。私 は、施政方針で示した考え方・方向性を堅持しながらも「再稼働に向けての態度」を明確に打ち出すことが必要な時期ではないかと申し上げたいのであります。 言わずもがなのことですが、地域経済も市民の意識も、市長の政治姿勢・行動・発言によって動きます。市民の厳しい現状を打開し、柏崎を元気にして夢と希望 を引き出す意味でも、市長の明快な答弁をお願いします。

続きまして、高齢化の進行と医療体制及び健康づくりについて、お聞きします。

高齢化の進行は一人柏崎だけの問題ではなくて、日本列島全体を覆う、大きな課題であります。とは言え柏崎市の現況を見てみますと、高齢化率は 29.1%(平成25年度)で、県(27.2%)より1.9 ポイント、国(24.2%)より4.9 ポイント高くなっています。またそのうち後期高齢者 人口は14,241人の16.1% で高齢化の進行が平均より進んでいることがわかります。

仏教では「人間の苦(く)」として、「生(しょう)・老・病・死」の四苦(しく)を挙げ、それからの回避や悟りの道を説いています。正にその内の「老・病」にかかる部分が高齢化にまつわる諸問題であります。

長野県松本市では「健康寿命延伸都市松本」を標榜して、正面からこの問題を政策の柱に据えて、まちづくりを展開しています。つまり、言い換えますと 「ピンピンコロリン」で「天寿を全うするまち松本」ということであります。これは松本市に限らず、ある意味、人間の生涯における理想的姿ではないでしょう か。

高齢化が進行し、高齢者世帯が増加してくると生活に不便をきたす人々が増えてきます。日常生活もさることながら、病気や老化で助けが必要な事態は、 高齢者の増加に比例して多くこそなれ、少なくなることは考えにくい状況であります。このような観点からすると、今後は益々健康づくりと医療体制の整備が重 要な政策テーマになってくると思います。

そこで、最初に健康づくりについて、政策の目標と重点をお聞きします。

施政方針では「市民が自らの健康を自ら守るためには、地域での健康づくりへのサポートが大切」として、「健康ポイント制度」を掲げています。私は元 気支援課がかねてよりアイデアを駆使し、タイムリーなキャッチフレーズやネーミングを取り入れながら、健康づくりに熱心に取り組んでいることを、評価する 一人ですが、これからは、検診受診率の向上からもう一歩踏み込んで、特に高齢者については健康づくりに積極的に取り組むことが、必要ではないでしょうか と、申し上げたいのであります。例えば、健康推進体制を拡充して、地域に31整備されているコミセンをフルに活用するとともに、市民の協力と参加を引き出 しながら、健康な高齢者を数多くつくることが必要だと思います。そのことがひいては、医療費の低減に繋がるばかりか、地域の元気にも役立つことであります し、それ以前に何より市民が幸せな生涯を送れると考えるのであります。以上、高齢者の健康づくりについてお聞きします。

次に、医療体制の整備についてお聞きします。

長い間、医師不足・看護師不足が言われています。比角地域では3月一杯で診療を閉じる医院の話が聞こえてきています。受診患者の皆さんはもとより、地域にとりましても、本市にとりましても大変残念なことであります。高齢化は、医師の間でも進行しているのであります。

本市の医療施設数は(平成23年10月1日現在)病院5、一般診療所63、歯科診療所46、総数で114、保健所管内病床数1,266床ということ であります。また、100床当たり医師の数は7.0人で県内13保健所地区で9位、看護師数では7.3人で7位ということであります。この体制で、増加す る市民ニーズに応えてゆけるのでしょうかをお聞きします。

新年度事業計画の中では、「医療施設等整備補助事業」や「キャリアアップ補助事業」を掲げていますが、市民ニーズが高い病院や診療所の整備や医療従 事者の確保対策は大変重要な課題であります。基本的に本市の規模に見合った医療施設の在り方、適正数はどのように捉えているのか。そして、その目標はどの ように設定されているのか? そして、如何に実現しようとしているのか?

これらについての考え方、対策をお聞かせいただきたいと思います。

以上、1つは産業・経済の活性化と原子力発電所の再稼働について、2つ目は、高齢化の進行と医療体制及び健康づくりについてお聞きしました。市長の明快な答弁を求めます。

以上です。