地域懇談会を斬る!!

現在柏崎市では地域懇談会が開催されている。これは市長及び市の幹部が、市内12地区の中学校区を巡回訪問して直接市民との意見交換をするというもので、その狙いは大いに歓迎できることである。これまで、7月1日(火)の第一中学校区を皮切りに10地区が終了した。拙筆も日程を調整して2地区の会場に出席した。市当局の話もさることながら(既に議会の場で見聞していることが殆どであるから)、議会に身を置く者として各地域の声や内容を聞くことが、より大切であると考えるので、勿論、地元は毎年必ず、それ以外の地区にも可能な限り出席するようにしている。

1 資料を読んでいるだけ

懇談会の進め方は毎年同じで、最初地元代表の挨拶があり出席の市幹部の紹介の後、市長がパワーポイントで作成した資料により、スクリーンに映し出された画面を追いながら説明するものだ(その際出席者には同じ資料が配布されている)。市長は前置きとして「限られた時間なので、ポイントだけを説明します。」と断っているが、その内容は説明ではない。95%は資料を読んでいるだけだ。(勿論、2会場とも同じ資料だ。恐らく全会場が同じ資料だと思われる。)司会者は、この市長の説明につき質疑はないかと問いかけるが、殆ど手を挙げる人はいない(少なくとも2会場ではなかった)。その後、各地区が事前に提出している質問に基づき、地元代表が説明し当局が答えた後意見交換をするのだが、これら一連の懇談会が2時間で終了するという設定になっている。

2 個別の陳情は受け付けない

ここでの地区別質問のテーマには、「個別の陳情は避けるように」という条件付きだそうだから、自ずと総論・一般論になりがちであり、抽象論のやり取りになる傾向は否めない。そのなかで、ある地区において「人口減少対策」という質問が出されていた。いわゆる、先に日本創生会議が発表した「増田リスト(論文)」に関して、柏崎市の対策を聞いたものだ。これなら、条件に反することもないし、全国的にも極めて関心の高いタイムリーな質問である。

3 全くの肩透かし

この「人口減少対策」に関しては、市議会6月定例会議で、拙筆も含め2人の議員が取り上げ、質問しているテーマである。議会一般質問から「1ケ月近く」も経過していることもあり、「新しい考え方でも聞けるか???」と、興味津々で聞いたが、全くの肩透かしであった。この質問に対する市長の答弁は、他に比べて突出して長かった。時間がないという中で、約20分程話したのだ。ところがその内容たるや全く答弁になっていなかったのである。まず、前段は増田リスト(論文)の繰り返しだ(誰も増田論文の解説を聞きたいのではない。新聞雑誌であれだけ報道されたことだし、少なくとも質問する側は、それを踏まえて聞いているのだ)。そして、後段は「ネバならない論」を並べた一般論だ。例えば、「国を挙げて思い切った政策を採らなければならない」「若者に地元にとどまってもらわなければならない」等々の類であり、「柏崎市としてはどうする。」あるいは、「自分(市長)としては『こういう対策』を考えている。」等の話は全くなかったのである。

4 自身の考えは持っていないのか?

議会での答弁もこれと同じであり、「柏崎市としてはどうするのか???」という質問には、全く答えなかったが、この、地域懇談会での答弁もその繰り返しだったのだ。これまで市長は拙筆の知る限りこの人口減少問題に関して、「公の場で3回答弁している」が、いずれの場でも「自身の考える対策」は聞かれなかった。こうなると、「考えは持っていない」ということになりはしないか??? それでは市民としてははなはだ不満であるし、市長としてそれでいいのか???ということにもなる。この質問を出したという町内会長と2~3人の出席者に聞いてみたところ、異口同音に「全く答えになっていない」と不満を述べていた。

最後に閉会の挨拶に立った町内会長代表が「今日のような答弁では、この地域懇談会を続ける意味があるのか? という気がしてくる。」と述べていたが、これに頷く出席者の姿が少なくなかったのである。この地域懇談会の狙いは良い、評価できることである。それを、いかに価値あるものにするか?また、できるか?は、一にかかって市当局側の姿勢と考え方にあると申し上げておきたい。