「タイヤ紛失事件を斬るー(1)」

1 これまでの経緯

これまで2回にわたりタイヤの紛失事件について、報告してきた。繰り返しになり恐縮だが、ここまでの概要を振り返ると以下のとおりだ。柏崎市クリーンセンター清掃車々庫棟に保管しておいた、収集車用冬タイヤ16本、総重量600kg、価格31万円の紛失が発覚したのが9月25日で、柏崎警察署への被害届提出が10月15日(この間20日間)だ。市議会総務常任委員会では、この事件について委員協議会(※)を召集し、経緯の報告を受け質疑をした。読者各位には誠に恐縮ながら、当サイト既報の記事につき夫々(※「自動車タイヤがなくなる・・盗難か?(10月15日掲載)」と「車のタイヤの紛失について(続報、10月25日掲載)」)を御参照いただければ幸いである。

そこで今回はこの件について、拙筆の独断とやぶにらみで、問題点と市当局及び議会の姿勢・取り組みの様子について考えてみたい。

※ 委員協議会・・・法律又は会議規則に基づかない非公式会議であるが、運営方法は委員会に準ずる。ここでは、委員会に付託された事件以外の事件等について、必要に応じて開催する。協議事項は市長及びその他の関係機関の要請による報告・意見聴取等又は委員会として委員全員で協議すべき事項等である。

2 タイヤを運び出す方法

上記1の概要の他、これまで解っていることを整理すると、以下のとおりとなる。

① 事件のあった柏崎市クリーンセンターは、周りを塀や建物で囲まれており、人や車は正面ゲートからしか出入りできない。(裏門が北側に設置されているが、固く施錠されており、普段の出入りは出来ない。)

② 正面ゲートは24時間開いており、平素は扉を閉め施錠することはない。

③ 清掃車々庫棟はセンター敷地内の北西側の奥に位置しており、事務所棟、し尿処理施設と有価物ストックヤード棟、ゴミ処理場と有価物リサイクル棟、の間の通路を通らないと到達できない。

④ 構内で働く人の数は、昼間はクリーン推進課職員が14人と、ごみ収集関係委託業者や関係者が出入りしているが、夜間はゴミ処理場の4人だけとなる。

⑤ センター内の警備状態は「セコム委託」と施錠によるが、セコム委託はゴミ処理場、し尿処理施設、事務所棟で他は施錠管理である。事件のあった清掃車々庫棟は24時間鍵を掛けていなかった。

⑥ タイヤ保管場所は3区切りされた清掃車々庫棟の、中央部分奥の1.5mの棚の上であった。

⑦ 器物の破損はなかった。

以上のようなセンター内の状況を見た上で、独断とやぶにらみで考えてみると、以下のとおりだ。

(1) 夜間に複数の人間により車で持ち去りか?

勿論、いろいろな方法が考えられるが、①昼間に持ち出すことは構内で働いている人の数や、車庫棟(構内の一番奥)から正面ゲートまでの距離や人目に触れる機会の多さを考慮しても、無理がある。②車庫棟に近い構外の道路に車を横付けにして、人の手又はクレーンで運び出すことも、考えられなくはないが、人目や仕掛けの大形さや音、或いは不自然さを考えるとやはり無理がある。これらのことから、夜間に複数の人間が車(2t車1台で充分と思われる)で乗りつけ、鍵のかかっていない車庫のシャッターを開け、積み込んだ上で運び出す方法が、一番可能性が大きいのではないか? 何故ならば、クリーンセンター構内では、夜間人口は4人となる上に、この4人はゴミ処理場で仕事に着いている。更には、ゴミ処理業の西側、つまり車庫棟側には窓がなく、車や人の動きが見えないという。また、セコムの警備網にもかからない。このような条件を考えると、「夜間車で運び出す方法」が最も容易であろう・・・? ということになる。しかも、もしも内部の事情がわかる人物が含まれていれば、より、容易に実行できると予測される。(このようなことから、依然内部犯行説もくすぶり続けているのであるが。)

(2) 市民には知らされない

さて、ここまではあくまで拙筆の勝手な推理であるが、このような推論をしたことには訳がある。重要なことはこの後である。というのは、総務委員協議会でのやりとりと、事件発覚から今日までの対応取り組みに幾つかの疑問と違和感を感じたからである。総務委員協議会にはマスコミの取材はなかった。議事録の公表もなされない。何故なら、協議会は正規の委員会とは異なるため、詳細な議事録もとっていないからである。したがって、当然ながら、ごく限られた市民以外は知ることができない。

この事件は、市民の財産が紛失した由々しき事件だ。金額の多寡の問題ではない。しかるに、柏崎市と議会はこの事件に対して「緊張感を持って真剣に」取り組んでいるだろうか? 次回からはその部分に切り込んでみたい。