新潟産業大学の「公立大学法人化」の要望について

既に新聞等で報道のように、先般(平成26年11月7日)、新潟産業大学では柏崎市に対して、「公立大学法人化」を要望してきた。解り易く言えば「私立である新潟産業大学を、公設にしてほしい」ということだ。それに対し柏崎市では「様々な観点から今後検討してまいります」としているが、基本姿勢や考え方、今後の方向性については表明していない。

032地元2大学に関する話題は、これまで市議会でも幾度となく議論の俎上に上っているし、拙筆も含めて、一般質問でも取り上げられている。新潟産業大学が定員割れして学生数が減少してきていることには、多くの市民が心配しているし、改革・改善も含めてその対策が必要であることは、大方の一致した意見であろう。議会の議論としても大切な大学であるから「応援しよう」という気持ちが、根底を流れている中で進められているが、此の度の「公設化」ということになると、財政負担が大きくかかってくることが懸念される。その他のハードルも考えられるが、いずれにしても大きな課題であることは間違いない。

以下には、大学側から提出された要望書の全文を掲載することで、読者各位の参考に供したい。

平成26年11月7日

柏崎市長 会田 洋 様

学校法人柏専学院 理事長 広川 俊男

新潟産業大学 学長 北原 保雄

新潟産業大学の公立大学法人化について(要望)

  新潟産業大学は、1988(昭和63)年4月、新潟短期大学を四年制大学へと改組再編して創設されました。その大学設立経費の全額28億1 千万円は、地方公共団体からの助成によるものでした。新潟県からは、「本県の高等教育施設整備充実並びに、就学機会の創出による大学志願者の他県流出防止に寄与することを期待し」6 億円が、柏崎市からは、「文化性の高い都市形成を目指し、高等教育機関整備充実をひとつの核とする」として22 億円が、そして大学立地周辺市町村の高柳町(現柏崎市)、西山町(現柏崎市)、小国町(現長岡市)、出雲崎町、刈羽村からも合計1千万円が助成され、学校法人柏専学院と地方公共団体との「公私協力方式」によって設立されました。

こうした地方公共団体の負託に応えるべく、新潟産業大学は、経済学部を教育研究の柱とした地域の高等教育機関として設置し、その使命を「地域社会や企業を主体的に力強く支える人材の育成」と定め、地域の知の拠点としての役割を果たしてきました。そして地域の若者を地域の大学で育て、地域の希望する職場に就職させ、若きリーダーとして地域に定着させ、2014(平成26)年9 月までに6,300人を超える卒業生を輩出してきました。また、2004(平成16)年4 月には、経済学部を母体として大学院経済学研究科修士課程を設置しました。

近年、日本社会は、少子化と若者の大都市流出により、地域の過疎化が進み、「消滅可能性都市」が現実のこととなろうとしています。柏崎市も例外ではありません。地域の若者を地域に留まらせ、さらに地域外からも若者を迎え入れる方策を考えなければなりません。新潟産業大学は、これまでも社会状況の変化と地域の要請に対応すべく、さまざまな改革を断行してきましたが、さらに強力に大学改革を進めなければならないと考えています。若者を定着させ、さらには受け入れるためには、地域企業の発展や大企業の誘致などによる雇用の創出も必要ですが、それ以前に、それ以上に、地域における人材の育成、地域に留まる若者の養成が重要です。

2004(平成16)年4 月、地方独立行政法人法に基づく「公立大学法人」制度が施行され、地域における大学の教育と研究をより効率的に行うことが可能になりました。また、先般、2014(平成26)10 月14 日には、地方創生関連法案が衆議院本会議で審議入りしました。

新潟産業大学はもともと、地方公共団体の負託によって設置された「公私協力方式」の大学です。本学設立時にはなかった「公立大学法人」制度こそが、最適の運営形態であると確信します。是非とも柏崎市を設置者とする「新潟産業大学の公立大学法人化」を実現していただきたく、切にお願い申し上げます。

以上です。